IFS(内的家族システム)が心理療法に導入したセルフと関係性

IFS(内的家族システム)は、リチャード・C・シュワルツ博士によって開発された心理療法です。

その著書『No Bad Parts』(2021刊行)を日本語に翻訳させてもらい2024年にJMAMから出版したのが『「悪い私」はいない』です。この本の中でディック(リチャードの愛称)は、40年に渡って開発して来たプロセスを詳しく振り返っています。

 私はIFS(内的家族システム)の開発に40年近く携わってきました。この本で強調されているように、それは長く、魅力的な、皆さんと分かち合いたいスピリチュアルな旅へと私を導いてくれました。この旅は、私自身について、人間とは何かについて、人間の善の本質について、そしてどれほどの変容が可能なのかについて、私の信念を変容させました。

 IFSは時間の経過とともに、心理療法だけを目的としたものから、一種のスピリチュアルな実践へと変化してきました。とはいえ、IFSを実践するために、自分自身をスピリチュアルであると思う必要はありません。

 IFSの核心は、内的(自分のパーツ)にも外的(自分の人生に関わる人々)にも愛に満ちた関わり方であり、その意味でIFSは人生の実践でもあります。IFSは、毎日、その時々に、いつでも、一人でも他の人とでもできるものなのです。

「はじめに」p12より

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